ジョジョの奇妙な冒険・第4部「ダイヤモンドは砕けない」に登場したトニオの「小羊背肉のリンゴソースかけ」
この料理に合わせるワインをソムリエ視点でご紹介します
今回セレクトしたのはイタリアのモンテプルチアーノ・ダブルッツォ です
おすすめの理由を料理や歴史背景から紐解いていきます
舞台背景
杜王町にてナポリ出身のイタリア人トニオ・トラサルディーが経営するイタリアンレストラン「トラサルディー」でセコンド・ピアット(第二皿目)として出された料理
セコンド・ピアットとはイタリアンのコースの中で前菜、第一の皿(パスタ料理など)に続く第二の皿を意味するもので、肉や魚を使ったメインディッシュがでてきます
レストランではこのメインディッシュを選べることが多いですね
原作では億泰の内臓が飛び出してお腹の調子が治ります
仔羊背肉のリンゴソースかけ
劇中に出てくる料理はハーブなどで香りづけした仔羊をソテーしたものだとおもいます
イタリアには羊肉を使った料理はたくさんありますが、リンゴソースを合わせるレシピはトニオのオリジナルでしょう
トニオはナポリの郷土料理にプライドを持ちながら、その土地の食材も大事にする天才料理人です
その土地の食材に敬意を払いリンゴソースに仕上げたのではないかと思います
トニオのセリフに「味付けは微妙で難しい」とあり仔犬に味見をさせています
シンプルな料理は火加減やソースの濃度などが重要になってくるので料理人の腕の見せ所といえますね
合わせるワインとマリアージュ
ジューシーで野性味のある仔羊のソテーには、イタリアのアブルッツォ州で作られるワイン
モンテプルチアーノ・ダブルッツォをセレクトしたいと思います
モンテプルチアーノ・ダブルッツォ「Montepulciano d’Abruzzo」は
モンテプルチアーノ種というブドウでつくられるアブルッツォ州のワインという意味になります
モンテプルチアーノはイタリアで生産されている黒ブドウ品種の中で、2番目に多く栽培されているポピュラーなブドウ品種です
果実味が豊かで酸味は控えめなので日本人の口に合うものが多く、スーパーやワインショップにも並べられています
コストパフォーマンスも高いのでレストランのグラスワインにも良く採用されます
甘みがありジューシーな仔羊と果実味のあるワインの相性は抜群ですよ
若いものでも飲みごたえを感じることができるので、迷ったらとりあえずモンテプルチャーノのワインを選んでおいてもいいかもしれません
アブルッツオ州と羊
アブルッツォ州は羊の放牧が盛んで肉と言えば羊肉と言われるくらい羊肉がよく食べられています
最近ではサイゼリアでアブルッツォ州の伝統料理として「羊肉のアロスティチーニ」が看板メニューになるなど知名度が広がっているかと思います
伝統的に食べられている食材とワインがマッチするのは必然といってもいいかもしれませんね
まとめ
トニオの仔羊背肉のリンゴソースかけにアブルッツォ州で作られるワイン
モンテプルチアーノ・ダブルッツォをセレクトしてみました
仔羊のお肉をスーパーで見かける機会は増えましたし、モンテプルチアーノ・ダブルッツォも安くておいしいものがたくさん出回っています
リンゴソースを作るのは大変かもしれないのでラムチョップにハーブをまぶして塩コショウで焼くだけでも十分雰囲気は楽しめるかと思います
あとはデザートに食後のプリンがあれば最高ですね
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