ジョジョの奇妙な冒険・第4部「ダイヤモンドは砕けない」に登場したモッツァレッラチーズとトマトのサラダ 「カプレーゼ」
この料理に合わせるワインをソムリエ視点で考えていきます
舞台背景
杜王町にてナポリ出身のイタリア人トニオ・トラサルディーが経営するイタリアンレストラン「トラサルディー」で前菜として出された料理カプレーゼ
スタンドパワーを使ったこの料理を食べた億泰は肩がえぐれるくらいの垢が出て肩こりが治ります
理由は新陳代謝が良くなったからだとか
モッツァレッラチーズとトマトのサラダ カプレーゼ
カプレーゼ
正式名称は、「インサラータ・カプレーゼ」イタリア語で「カプリ島のサラダ」という意味になるが通称は省略されてカプレーゼと呼ばれます
カプリ島は、イタリア南部の地中海(ナポリ湾)に浮かぶ島で、「青の洞窟」があることで知られているリゾート地
そのカプリ島の人々が、地元の食材でもあるトマトとチーズにバジルやオレガノあしらって食べていた料理ためその名の由来となったようですね
赤、白、緑の見た目が、ちょうどイタリアの国旗に使用されている三色にみえることでも人気があります
チーズは牛の乳で作られるフレッシュタイプのモッツァレラチーズ(Mozzarella di latte)が使用されます
水牛の乳から作られたモッツァレッラ・ディ・ブーファラ(Mozzarella di Bufala)は、通常の牛の乳から作られたものよりも、味わいが濃厚で風味もよりミルキーです
本場イタリアではこのモッツァレッラ・ディ・ブーファラ(Mozzarella di Bufala)が使われます
カプリ島の人々は、これをパンに挟んでよく食べていたようでトニオのレシピにも焼いたパンが添えられていますね
またレシピにはアンチョビやワカメが加えられ、ひと手間かかったドレッシングとして仕上げられていています
この作品に対してのトニオ(作者)のこだわりが垣間見れますね
合わせるワインとマリアージ
作中では主人公たちが高校生のため「キリマンジャロの5万年前の雪解け水のミネラルウォーター」が提供されているためワインは出てきません
カンパーニャの白ワイン ファランギーナ
カプレーゼは淡白な味わいの前菜で軽めの白ワインなら比較的合わせやすい料理ですが、ここはトニオの故郷カンパーニャ州で作られるワインをセレクトします
カンパーニア州は、古くからワイン造りが行われており栽培されている品種の多くはギリシャから伝わって来ています
おススメするのはファランギーナ種で作られた白ワイン
ファランギーナはイタリアのカンパニーニャ州周辺で生産されている白ぶどうの品種でそのブドウから造った白ワインの名称でもあります
ファランギーナワインは花やフルーツのような甘い香りがあり、果実味と酸味のバランスがいいので若いうちに飲んでも美味しいです
ヴェスヴィオ火山のあるこの土地は火山灰が多く含まれる土壌でワインの味わいにも火山灰に由来する豊富なミネラル分を感じることができます
ミネラル感のあるワインはトマトとの相性がよく、甘いトマトのとクリーミーなチーズにミネラル由来の塩味を感じるワインを合わせることでお互いの味わいを引き立て合います
ファランギーナは通常は辛口の白ワインとして作られますが、スプマンテ(イタリアのスパークリングワイン)も生産され日本にも輸入されています
見かけることは少ないかもしれませんが、もしファランギーナのスプマンテを見つけたらよく冷やして食前酒として合わせてみるのもおすすめです
まとめ
日本でもモッツァレラチーズは身近に手に入り、シンプルなレシピなのでご家庭でも作りやすい料理です
カプレーゼは古くから愛された郷土料理でナポリ出身のトニオにとっても愛着のある料理の一つだったのではないでしょうか?
またカンパーニャ州にはフォランギーナ以外にもグレコやフィアーノといったブドウ品種から作られる白ワインも沢山あります。
是非カンパーニャ州の白ワインを見つけたら共に味わってみてください
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